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プロの教えるケーナ選びのコツ

 11/05/01


これからケーナを買おうかなと思っている人も多いと思いますが、いろいろあって迷いますよね。初めて選ぼうと思っても、何がいいのか全然わからないんじゃないでしょうか?これが決め手なんていうのはないんですが、ここだけは抑えておきたいポイントもあります。プロの目で見るとシビアですが、一般の方が選ぶ場合にはこんなとこに注意するといいですね。

 

  

   

  

ケーナの長さは37Cmから37.7Cmくらいの間で選ぶ ケーナはト長調(Gメジャーキー)で作られているものが基準です。この間くらいの長さでできているのがト長調の楽器です。
指穴の大きさ、管の太さは、自分の指や手や、体格にあったものを選ぶ 最近のケーナは、音量や迫力を出すために、管が太めで、指穴の大きなものが多い傾向です。初心者の方では、指が抑え切れなかったり息切れしますから大変です。初心者の方、特に女性は、細目で指穴の小さなものを選んでください。まず鳴らしやすいものを選ぶこと。
吹き口は深すぎないものを選ぶ 吹き口の深さはG管で、最大でも7mmまで。深すぎると息が大量に必要で大変。
吹き穴と指穴のずれているものは選ばない ケーナの欠陥でよくあるものは、吹き穴と指穴が一直線にできていなくて曲がっているものです。吹口を真上にして、指穴が真上に一直線に来ないものは吹き口ずれを起こしています。要チェック
割れがないかチェック ケーナは自然素材の楽器なので、乾燥などにより割れが入ることがあります。指穴の間や吹き口周辺、ボトム部分などをチェック
ケーナの素材は 一般的には、ペルーやボリビア東部のアマゾン寄りの地方に生えている葦でできています。地方によって材質はいろいろ。又、日本の竹も、南アメリカの物に勝るとも劣らない良い品質を持っています。特にどこのものとこだわる必要はありません。又、木製の物もあります。値段が高めということもありますが、使い込むほどに味わいが出てきてなかなか良い。ただし南米の木にはアレルギーを起こすものがあるので注意が必要です。(南米の人には大丈夫でも日本人にはかなり危険な場合有)。アレルギーを起こしやすいものに、パロサント、エスピネータ、ワヤカン etc などの木があります。アレルギーに関しては、購入時に販売店にお確かめください。

葦製のケーナはやわらかい音色で音色の深みがあります。適度な独特のかすれ恩が出るものも多くなかなか良い。値段も木製のものに比べて手ごろです。木製のものは澄んだ音色でストレートな感じです。工業規格製品に近く、比較的設計のよいものが多いかもしれません。

塗装したものとしていないもの ウレタン塗料などで表面塗装仕上げをしてあるケーナは、一見きれいですが、管の中の漆器が抜けにくく黴易いので注意。理想的には、外に塗装してあるものは避けたほうが無難
外見 キチンと調律されていれば、ちょっとした曲がりや、葦の自然なシミなどは気にしなくていいでしょう。管は、真円に近いものがベストですが、多少楕円でもあまり音には関係ないようです。外見より中身
ピッチと調律 これが楽器としての命ですが、これからケーナをはじめて吹こうとする人が見分けるのはかなり難しい。

ピッチとは音楽を作る時の基準になる音の高さのこと。A4-440Hzから442Hzが通り相場。そのピッチでキチンと出るようにするのが調律。う〜ん。ピッチと調律はケーナが吹けてからじゃないと解らないかも。

しかし、一人で練習を始める分にはあまり神経質になることはないかな。¥10.000前後のクラス以上のものなら大体きちんと調律されているはず。ただしきちんと調律されたケーナでも初心者は音が全体的に低めに出る傾向有です。

   
運指の種類 ケーナには大きく3種類の運指があります。どれにも長所短所があってこれが一番というのはないですね。自分の買うのがどれなのか確かめましょう。
@アルゼンチン式運指 音の配列はG・A・C・D・E・F#・G#

指穴を全部開けるとG#(ソ#)の音になるのが特色。C音より上の音の時には、下から2番目の穴をふさぐ。G音は表穴の一番上を日取るふさぐ。半音階が非常に出しやすい。

 

A交換型運指 音の配列はG・A・C・D・E・F#・G

指穴を全部開けるトG(ソ)の音。C音より上の音の時には、下から2番目の穴をふさぐ。一箇所指をひっくり返す。オールドボリビアタイプなどと呼ばれることもある。運指の安定性が良い

B開放型運指 音の配列はG・A・B・C・D・E・F#・G

指穴をひとつずつ単純に開けていくタイプ。1980年代に現れた新しい運指。ニューボリビアタイプなどと呼ばれることもある。現在日本でこのタイプがよく出回っている。高音域の特性に優れている

  (注)運指の名前は長岡竜介ケーナ教室用語による
まとめ これぞというケーナに出会うのはなかなか難しいもの。でもケーナがならないのは、楽器のせいじゃなくて、自分の技術不足なんていうことは大いにありうるかな。まず自分の楽器を大切にしてくださいね。